会社設立の流れ|9つの手順と費用・日数【2026年版】

会社をつくる手続きは、実は9つの手順に分けると迷いません。全部を通しても、準備に1〜2週間、登記の完了までさらに1週間前後。費用は株式会社で約20万円〜、合同会社で約6万円〜です。この記事では、それぞれの手順で「何を・どこで・いくらで」やるのかを順に見ていきます。
全体の流れ(まずは地図)
- 会社の形を決める株式会社か、合同会社か
- 社名(商号)を決める登記後の変更は登録免許税3万円。ここが勝負どころ
- 基本事項を決める本店の住所・事業目的・資本金・役員
- 印鑑をつくる会社の実印(代表者印)
- 定款をつくる株式会社は公証役場の認証も
- 資本金を払い込む発起人の個人口座へ
- 法務局に登記を申請する申請日=会社の誕生日
- 登記後の届け出税務署・年金事務所・自治体
- 開業の準備銀行口座・名刺・ロゴ・ホームページ
1会社の形を決める
個人で始めるなら、選択肢は実質2つです。
| 株式会社 | 合同会社 | |
|---|---|---|
| 設立費用 | 約20万円〜 | 約6万円〜 |
| 信用度 | 高い(上場も可能) | 取引で困る場面は少ないが、知名度は劣る |
| 向いている人 | 採用・融資・出資を見込む | 一人起業・small start |
いま新しくできる会社の約3割が合同会社です。あとから株式会社への変更もできます。
2社名(商号)を決める
設立準備で、いちばん時間がかかるのに、いちばん後回しにされがちなのがここです。大事なことは一つ——社名は、登記の前がいちばん安い。登記後の変更には登録免許税3万円と、定款・銀行・印鑑・名刺の作り直しがかかります。
ルール(使える文字・同一住所同一商号の禁止など)と決め方の手順は、会社名の決め方【総合版】に詳しくまとめています。
社名の候補づくりは、SmartNameが約2分で引き受けます。20問のヒアリングに答えると、独自のAIネーミングエンジンが方向性のちがう候補を最大40案、全案に200〜300字の由来つきでお届けします。6,000円から——登記後の変更費用(3万円)の5分の1です。
社名の候補をつくってみる →3基本事項を決める
- 本店の住所——自宅・事務所・バーチャルオフィス。同じ住所に同じ商号は登記できないので先に確認
- 事業目的——定款に書いた事業しかできません。将来やりそうなことは広めに書いておきます
- 資本金——法律上は1円から可能。ただし当面の運転資金と信用を考えると、実務では数十万〜300万円が多数派です
- 役員——一人会社なら自分だけで成立します
4印鑑をつくる
会社の実印(代表者印)を用意します。社名が決まっていないと作れません——手順2が先にある理由の一つです。ネット注文で数千円から、2〜4日で届きます。
5定款をつくる(株式会社は認証も)
定款は「会社の憲法」にあたる書類です。社名・住所・事業目的・資本金などを記載します。
- 株式会社——公証役場での認証が必要。手数料は資本金に応じて1万5,000円〜5万円(2024年12月から、資本金100万円未満で発起人3人以下などの条件を満たすと1万5,000円)
- 合同会社——認証は不要。ここが安さの理由です
- 電子定款にすると、紙の場合の収入印紙代4万円が0円になります。設立支援サービスや専門家に頼むと電子定款で作ってくれるのが普通です
6資本金を払い込む
発起人(自分)の個人口座に資本金を振り込み、通帳のコピーで払い込みを証明します。会社の口座はまだ作れません(会社がまだ存在しないため)。
7法務局に登記を申請する
書類一式を本店所在地を管轄する法務局へ。申請した日が会社の設立日になります(大安や記念日に合わせる方も多いです)。登記が完了するまで1週間前後。
| 登録免許税 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 金額 | 資本金×0.7%(最低15万円) | 資本金×0.7%(最低6万円) |
8登記後の届け出
- 税務署——法人設立届出書、青色申告の承認申請(設立から3か月以内。忘れると初年度の節税を逃します)
- 都道府県・市町村——法人設立届出書
- 年金事務所——社会保険の新規適用(一人会社でも役員報酬を出すなら必要)
9開業の準備
登記が終わると登記簿謄本と印鑑証明が取れるようになり、会社名義の銀行口座が作れます。そして名刺・ロゴ・ホームページ・メールアドレス——ここまで来て振り返ると、そのすべてに手順2で決めた「名前」が入っていることに気づくはずです。名前は、設立準備の中でいちばん長く使う成果物です。

費用のまとめ
| 項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 定款の収入印紙(電子定款なら0円) | 4万円 → 0円 | 4万円 → 0円 |
| 定款認証の手数料 | 1万5,000円〜5万円 | 不要 |
| 登録免許税 | 15万円〜 | 6万円〜 |
| 会社の実印 | 数千円〜 | |
| 合計の目安 | 約17万〜25万円 | 約6万〜11万円 |
※2026年8月時点の一般的な金額です。最新は法務局・公証役場・専門家にご確認ください。
登記前チェックリスト
- 会社の形(株式会社/合同会社)を決めた
- 社名を決めた(同一住所の商号・商標・ドメインを確認済み)
- 本店の住所・事業目的・資本金・役員を決めた
- 会社の実印を注文した
- 定款を用意した(電子定款で印紙代0円に)
- 資本金を払い込んだ
- 登記の申請日(=設立日)を決めた
よくある質問
一人でも会社は作れますか?
作れます。株式会社も合同会社も、一人で設立して一人で経営できます。
資本金は1円でもいいですか?
法律上は可能です。ただし資本金は登記簿で誰でも見られる「体力の表示」でもあり、口座開設や取引の審査に影響することがあります。当面の運転資金額を入れるのが実務的です。
自分でやるべき?専門家に頼むべき?
書類づくりは無料の設立支援サービス(freee・マネーフォワードなど)でかなり自動化できます。急ぐ場合や不安がある場合は司法書士へ(報酬の相場は数万円〜)。
関連記事:会社名の決め方【総合版】 / 合同会社の名前の決め方
※本記事の費用・手続きに関する記述は2026年8月時点の一般的な情報です。最新の内容は法務局・公証役場・税務署の案内でご確認ください。